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「松の寿」蔵元は豊かな水、杉の木々に包まれていた
栃木の松井酒造店に行って参りました。銘酒「松の寿」の蔵元です。
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5代目となる松井宣貴さんは東京農大を卒業、94年に蔵に戻ってきました。2006年11月に初代下野杜氏と認定され、翌07年に社長に就任し、蔵の陣頭指揮を執っています。
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彼が酒造りの先頭に立つまでは新潟から杜氏を招いていました。その関係で、新潟で開発された酒造好適米五百万石の田圃を持っています。写真では麦が育っていますが、隣の田圃でこれから五百万石を田植えするそうです。
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豊かな水源を抱える当地は超軟水、「きれいすぎるくらいに水がきれい」のが特徴だそうです。故に「雑味を出さずに幅のある味わいにする」工夫を心がけているとのこと。裏の杉山は空気もきれいに感じました。数年前までは樹齢180年の大樹もあったとのお話を伺いました。蔵の増改築にはこの裏にある杉を使ったそうです。
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およそ400石の造りで、ひとつの造りで大量生産するのではなく、いろいろな造りを経験したいという考えをお持ちでした。「きれい」「ほのか」といった言葉で表現したくなるようなお酒を醸していますが、山廃造りへの挑戦も今年で3年目。各蔵元の垣根を越え、若手同士の勉強会を行うなど、横のつながりを大切にする姿勢が印象に残りました。農大時代の知己である「越乃寒梅」社長が「永遠のライバル(笑)」だそうで、その人脈は全国に広がっています。
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こんな遊び猪口を見せてもらいました。こういうの、好きなんですよねー。さいころを振って、おちょこのサイズが書かれた目が出ればお酒が飲めます。「踊」が出たら余興で踊り、「唄」が出たら唄う! 欲しかったのですが、もらい物なんだそうです。どこかで売っていませんかね。

「松の寿」では6月より夏のうすにごりを発売します。これに注目して今回の蔵元訪問となりましたが、その点についての詳しい話は6月以降にいたします。
by sake_writer | 2010-05-25 07:03 | 生産者(蔵元など)訪問

お酒は生きています。お酒を深く知ることが日本を、世界を旅するきっかけとなればと思います。
by sake_writer
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